槇原絵里奈(MAKIHARA Erina)

研究テーマ:ソフトウェア工学教育×適応学習

 専門はソフトウェア工学ですが、特にソフトウェア開発に関わる教育支援の研究に従事しています。近年は、ソフトウェア開発に関わる教育の自動化および個人最適化として、適応学習に注目しています。

 適応学習とは、学習者ひとりひとりの理解度や苦手分野に応じた学習コンテンツを、各々へ自動で提供する学習形態です。本研究では特に、プログラミング教育における適応学習を目指し、プログラミング教育の自動化と最適化に注目しています。具体的には、作問、ヒント・フィードバック生成、デバッグ、躓きの検出、採点、自学自習等の自動化の実現に向けた研究をしています。
 コーディング過程以外にも、モデリング教育としてステートマシン図作成における初学者支援として、ステートマシン図の自動採点や自動フィードバックに関する研究(信州大学共同研究)にも取り組んでいます。
 また、オンラインジャッジシステムやScratch、Stack Overflowなど、既存のプログラミングに関わるコミュティの分析も行っています。具体的には、各ユーザに最適な問題の推薦や、ユーザ間の関係性の可視化、CT習熟度の予測などです。

 上記の研究実現に向けて、ソースコード分析、ツール開発、生体情報やセンサの利用、機械学習によるモデル化、自然言語処理など、様々なアプローチを試みています。興味のある方はぜひ makihara[at]fc.ritsumei.ac.jp へご連絡ください。

職歴・学歴

  • 2023年4月 – 現在 立命館大学 情報理工学部 システムアーキテクトコース 講師
  • 2018年4月 – 2023年3月 同志社大学 理工学部 インテリジェント情報工学科 助教
  • 2016年 – 2017年 日本歯科学院専門学校/日本医療学院専門学校 非常勤講師
  • 2013年4月 – 2018年3月 奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 修士・博士
  • 2009年4月 – 2013年3月 大阪工業大学 情報科学科 情報システム学科 学士
  • 〜2009年 佐賀

主な研究業績

※他の研究業績、学会活動等についてはResearchmapへまとめています。

  • 木村 拓馬, 五島 光祥, 小形 真平, 槇原 絵里奈, 岡野 浩三: ステートマシン図記述課題における答案が満たさない要求の特定・計測半自動化手法の提案, 第9回 実践的IT教育シンポジウム(rePiT2023), pp.101-112, 2023年2月.
  • 五島 光祥, 小形 真平, 槇原 絵里奈, 岡野 浩三: 静的解析と動的解析の組み合わせによる UMLステートマシン図答案の誤り特定自動化手法の提案, 第29回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2022), Vol.29, pp.24-33, 2022年11月.
  • 若松玲依, 槇原絵里奈, 小野景子, 新濱遼大: Scratchを用いたプログラミング演習における教員支援を目的とした採点支援システムの提案, 第29回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2022), Vpl.29, pp.49-54, 2022年11月.
  • 新濱遼大, 槇原絵里奈, 小野景子, 大正歩夢: オンラインジャッジシステムの問題選択支援に向けた問題文間の意味的類似度の算出, 第29回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2022), Vol.29, pp.43-48, 2022年11月.
  • 槇原 絵里奈, 米田 浩崇, 小野 景子: オンラインScratchプログラミング演習支援にむけたコードメトリクス可視化ツールの提案および評価, 情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE), Vol.8, No.2, pp.37-50, 2022年6月 .
  • 槇原 絵里奈, 池田 太郎, 小野 景子, 新濱 遼大: オンラインジャッジシステムにおける解答履歴を利用した問題の関係性調査, 情報処理学会論文誌, Vol.63, No.3, pp.742-751, 2022年3月.

主な学会活動

幹事、運営委員:

  • 2023年4月 – 現在 情報処理学会 ソフトウェア工学研究会 幹事
  • 2022年9月 – 現在 情報処理学会 ソフトウェア工学研究会 ダイバーシティワーキンググループ 幹事
  • 2022年6月 – 現在 情報処理学会 論文誌査読委員
  • 2021年4月 – 現在 日本ソフトウェア科学会 実践的IT教育研究会 運営委員
  • 2021年6月 – 2022年5月 電子情報通信学会 知能ソフトウェア工学研究会 幹事

委員長等:

  • 2023年2月 第9回 実践的IT教育シンポジウム rePiT2023 in 函館 オンライン開催委員長
  • 2022年12月 Asia-Pacific Software Engineering and Diversity, Equity, and Inclusion(APSEDEI) ORGANIZING COMMITTEE
  • 2022年12月 Asia-Pacific Software Engineering Conference (APSEC) 2022 Virtualization Co-Chair
  • 2021年11月 第28回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ オンライン運営委員長
  • 2021年9月 ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2021 Web広報委員長

研究助成

  • 2020年4月 – 2024年3月 学習者のコミュニケーション活動を取り入れた適応学習支援システムの提案 日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 [研究代表者]
  • 2020年4月 – 2023年3月 槇原 絵里奈 状態遷移モデリング学習を支援する学習者向けフィードバック自動生成手法の研究 日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) [研究分担者]
  • 2020年7月 – 2021年3月 遠隔プログラミング演習における自動フィードバックシステムの提案 同志社大学新 型コロナウイルス感染症に関する研究課題研究費 [研究代表者]
  • 2018年4月 – 2019年3月 プログラミング演習における包括的支援システムの検討 同志社大学ハリス理化学研究所 研究助成 [研究代表者]

Contact

makihara[at]fc.ritsumei.ac.jp